問い合わせにつながるナビゲーション設計のポイント

弁護士・士業のサイト設計“ナビゲーション”の基本

「ホームページを新しく作りたいけれど、どうやって問い合わせにつながる設計すればいいのだろう?」

弁護士や士業の皆さまから、こうした声をよく耳にします。
ホームページのメニュー構成やページ遷移が複雑になってしまうケースもあります。

そうなると、訪問者が自分の求める情報へスムーズにたどり着けず、結果として「問い合わせ」や「相談依頼」の数が伸び悩む――そんな課題を抱えている先生方も少なくないでしょう。

今回のコラムでは、そうした弁護士・士業の先生方に向けて、問い合わせにつながるナビゲーション設計のポイントをわかりやすく解説します。

実際に多くの士業向けサイト制作やリニューアルに携わってきた経験をもとに、構成や導線、そして継続的な運用方法まで幅広くお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

検索意図を的確に捉えるナビゲーションとは

読者が求める情報を“最短ルート”で届ける

まず大切なのは、「読者が検索するであろう疑問や悩みに、どのページでどう答えるか」を明確にすることです。弁護士や士業のホームページを訪れる方の多くは「具体的な解決方法」を求めています。例えば、

「相続問題で専門家に相談したいけれど、どんな流れで依頼できる?」
「顧問契約について、具体的な費用や契約期間の目安は?」
「企業法務を強みとしている法律事務所の実績や評判を知りたい」
こうした検索意図を踏まえ、トップページから必要なページに最短ルートで進めるようなナビゲーション設計が、問い合わせにつながる大きなカギとなるのです。

たとえば「取扱分野」や「料金体系」「実績紹介」「事務所概要」など、読者が求めそうなカテゴリーをまとめ、
トップページやヘッダー部分から直感的にクリックできるメニュー配置を用意します。こうすることで、サイト訪問者はすぐに自分の悩みに対応するページへ進むことができ、
「時間を無駄にせずに済む」「この事務所なら安心して相談できそう」という印象を抱いてくれます。

ターゲットの明確化が迷わないメニューを生む

弁護士・士業ならではの専門性をアピール

弁護士や士業はそれぞれ得意とする分野や得意な案件があります。たとえば相続をメインに扱う先生と、企業法務に注力している先生とでは、アピールすべきポイントが異なるものです。そこで、どの分野での問い合わせを最も増やしたいかをまず明確にしましょう。

  • 相続・遺言分野を重視したい場合
    → トップページのメインビジュアルに「相続・遺言のご相談なら」を強調し、サイドメニューやヘッダーに相続関連の特設ページを配置。
  • 企業法務を中心にしたい場合
    → 「顧問契約」「企業間紛争」「契約書チェック」などの項目をトップメニューにまとめ、事例や成功実績を紹介するページを見やすい位置に配置。

このように、ターゲット層となる見込み客に合わせてメニューを構成すると、訪問者は自分の悩みにピッタリ合った情報をすぐに探し出すことができます。
結果として、問い合わせ率や相談件数の増加につながりやすくなるのです。

キーワードを意識したメニュー名でSEO効果アップ

専門分野×地域名など、自然な形で盛り込む

「問い合わせにつながるナビゲーション設計」を考える上で、検索キーワードの設計は欠かせません。弁護士・士業の場合、以下のようなキーワードが想定されます。

「相続 弁護士 東京」
「企業法務 契約書 作成 専門家」
「顧問契約 料金 弁護士事務所」
ここで意識したいのは、メニュー名にもキーワードを含めるというテクニックです。たとえば、「相続に強い弁護士」として集客を狙う場合、「相続問題の解決事例」「相続相談の流れ」「相続に関する料金プラン」など、関連キーワードを自然な形で含むメニュー名を設定します。

ただし、不自然にキーワードを詰め込むのは逆効果です。Googleは検索者の利便性を重視しているため、無理のあるキーワードの羅列は読みづらさや不信感を生むことも。読み手がスムーズに理解できる表現で、適切にキーワードを配置することを心がけましょう。

噛み砕いた説明と具体例で“理解”をサポート

初心者にもやさしいガイドラインを用意

弁護士や士業の先生方は、法律分野の専門家です。しかし、ホームページを訪れる方は法律の素人がほとんど。難しい専門用語や堅苦しい文章ばかりが並ぶと、途中で読むのをやめてしまう可能性もあります。

そこで重要なのが、噛み砕いた説明や具体例で訪問者が理解しやすいページを用意することです。たとえば遺言書作成の流れを解説するページなら、「公正証書遺言」「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」など難しい言葉を1つ1つ解説し、事例やイラストを挿入する。

さらに、「実際に○○法律事務所に相続相談したAさんのケース」といった物語風のストーリーを挟むと、読者に具体的なイメージを湧かせられます。これらを見やすいメニュー設計と合わせることで、読者はサイト内をスムーズに回遊し、疑問を解消したらすぐに問い合わせへ進みやすくなるのです。

CTA(行動喚起)を意識した導線づくり

「今すぐ問い合わせたい」気持ちを逃さない

どんなに見やすいサイトであっても、お問い合わせフォームや無料相談の案内が見つけづらいようでは、せっかく興味を持ってくれた訪問者を取りこぼしてしまうかもしれません。

問い合わせにつながるナビゲーション設計では、各ページ下部やサイドバー、あるいは固定バナーなどにCTA(行動喚起)を設置し、
「今すぐ相談したい」と思ったタイミングで問い合わせフォームや電話番号へ簡単にアクセスできるようにしましょう。

特に以下のようなポイントを意識することで、問い合わせ率が高まります。

CTAの文言はシンプルに
「無料相談はこちら」「お問い合わせはコチラから」といった分かりやすい言葉を使う。
デザインは目立つ色を使用
ホームページ全体のトーンを崩さない程度に、CTAボタンを強調し、ユーザーの視線を誘導。
ファーストビューにCTAを配置
スマートフォンユーザーが多い場合、ページをスクロールしなくても問い合わせボタンを認識できるようにする。
こうした“小さな気づかい”によって、訪問者が「質問したい」「相談したい」と思った瞬間にスムーズに行動してもらえるようになります。

内部リンクでサイト全体を回遊させる

関連ページへの誘導が専門性を印象づける

訪問者が特定のページを読んで「もっと知りたい」と感じたタイミングで、自然に関連コンテンツへ導くのも、問い合わせにつなげるための重要な仕掛けです。

  • 相続問題のページなら → 「遺産分割の具体的な流れについてはこちら」
  • 企業法務のページなら → 「契約書チェックに強い弁護士が解説!実際のチェック項目一覧はこちら」

といった形で、テキストリンクやボタンを設置して関連ページに誘導します。こうした内部リンクを適切に配置することで、読者はより深くあなたの専門分野やサービス内容を理解でき、「この事務所なら幅広い知識と経験でサポートしてくれそうだ」という安心感を抱きます。結果的に、依頼・相談へ踏み切りやすくなるのです。

【まとめ】問い合わせにつながるナビゲーション設計の最終ポイント

弁護士や士業のホームページを、ただ作るだけでは十分な問い合わせにはつながりにくいものです。読み手の検索意図をしっかり踏まえた構成と、専門性や信頼性を自然にアピールできるナビゲーション設計によって、初めて訪問者が「問い合わせたい」「相談してみたい」という行動に移ってくれます。

そのためには、ターゲット層を明確にし、必要なページや情報を最短ルートで届ける工夫が不可欠。さらに、継続的なメンテナンスで常に最新の情報を提供できるようにすることが、長期的な集客力とブランディングに大きく貢献します。

上部へスクロール